ほしになったりゅうのきば
絵本コーディネーター・色育シニアインストラクターの
カッキーhttp://ameblo.jp/alyssaerikaです。
みなさん暑くて、じめじめする毎日がつづきますが、
いかがお過ごしですか?
2023年も7月に入り、折り返しになりました。
7月7日 七夕を目前に、
今回ご紹介する絵本は、
「天の川はどうしてできたのか」にこたえてくれる
中国の民話、
読みごたえのある素晴らしい絵本のご紹介です。
『ほしになったりゅうのきば』
君島久子:再話
赤羽末吉:画
福音館書店:出版
むかしむかし、あるところに、じいさまと ばあさまが すんでいた。
で、はじまります。
じいさまと ばあさまには 子どもがおらず、
ふたりは
「子どもがほしい。子どもがほしい」と言いくらしていると、
ある日、山のてっぺんから石が落ちてきた。
われた石の中から男の子のあかんぼうが現れた。
2人は、この子どもに サン(えいゆう)と、なづけてそだてます。
やがて、サンは りっぱな わかものになりました。
そのころ、南山と北海に、二匹の大きな龍の兄弟が住んでいて、
まっかにうれた 桃の実で大ゲンカをはじめます。
二匹の激しい争いに、
山はぐらぐらゆれ、
石やいわがとびちり、
海も大ゆれにゆれ、
ついには天がバリバリっと破れ、さけてしまいます。
天のさけめは、ちょうどサンの村のうえで、
人びとは、山のほらあなに にげんこんで
外にでることができなくなってしまいました。
サンは、みんなを助けるために ひとり 天のさけめをつくろう方法を聞きに、
九十九の川・山をこえた ライロン山へ でかけます。
そして、しろ姫のチカラをかりて、天のさけめをつくろいに2人でいきます。
中国の壮大な民話です。
お話の言葉も、セリフも味わいがあります。
民話の王道、似ている出来事が3回くりかえし出てくる場面もあります。
そして、画は、赤羽 末吉 さん
強弱のある線と色彩の素晴らしい画です。
アジア その中でも中国のおはなしには、ぴったりな方です。
長いおはなしなので、小さいお子さんにはちょっと厳しいかもしれませんが、
壮大なおはなしを楽しんでいただけたらと思います。
画とおはなし それぞれが、 読み応え十分の絵本です。
ぜひ、読んでみてください。
次回もお楽しみに!
毎月1日・15日に更新しています。