『こんとあき』

絵本コーディネーター・色育シニアインストラクターの
カッキー http://ameblo.jp/alyssaerika です。

毎年、夏の帰省のニュースで駅の様子が映ると、なぜか思い出すのがこの作品です。

ご存知の方が多いのではないでしょうか?

大好きな素敵な絵本のご紹介です!

『こんとあき』
作:林 明子
出版社:福音館書店こんとあきはえきにやってきました。

「この きしゃに のるんだ。 あきちゃん ぼくに ついてきて」

こんが、さきに きしゃにのりました。

ぬいぐるみの「こん」と あきちゃんがきしゃに乗る場面から、物語ははじまります。

おばあちゃんが孫の あきちゃんのために作ったきつねのぬいぐるみ「こん」

あきちゃんの成長とともに、「こん」は古びてきます。

ある日、「こん」の腕がほころんできたので、大好きなおばあちゃんに直してもらうために2人は汽車にのってでかけます。

「こん」とあきちゃんは、無事におばあちゃんのところへ行くことはできるでしょうか?

お話のなかでは、いろいろとアクシデントがおこり、

ハラハラドキドキします。

こんは、どんなときでも あきちゃんに「こん」は、

  だいじょうぶ だいじょうぶ と健気なんです。

「こん」が、あきを守る姿がとても素敵でじ~んときます。

1989年06月から読み継がれている 私も大好きな絵本の1冊です。

この「こん」ですが、物語では語られていませんが、

こんは亡くなったおじいちゃんのオーバーをほどいて、

おばあちゃんが作ってくれたという設定だそうです。

孫のあきちゃんを、おじいちゃん・おばあちゃんが「こん」の姿で見守っているかのようです。

作者の林 明子さんのおばあちゃんが鳥取に住んでいたそうで、

こんとあきの旅の目的地は「さきゅうまち」なんだそうです。

ちょっと前になりますが、6月21日の朝日新聞のこんな記事が掲載されていました。

ぬいぐるみから作られて、おはなしが作られ、

そして、あき ちゃんにも モデルがいるそうです。

妹さんのお子さんのあきちゃん

立ち方やしぐさなどは、あきちゃんを参考に描かれているそうです。

新聞にのっている写真のあきちゃんと同じ洋服を着ている絵本のあきちゃんには、感激してしまいました。

この新聞にも書かれていますが、
ファンタジーなお話のなかに、とてもリアルに感じられるのは、
実際に忠実でいて現実につながっている、
読み手それぞれの自分の話のように感じられるからなのですね。

新聞のなかには、モデルの「こん」と林さんと写真がありますが、

「こんとあき」のように見えてくるから不思議です。

そして、この絵本を読み終えるとおじいちゃん・おばあちゃんに電話したくなります。

なかなか、会うことが厳しい状況ですよね。

こんな時だからこそ、この絵本を読んで、

おじいちゃん・おばあちゃんにお電話してみてはいかがでしょうか?

毎月1日・15日に更新しています。

次回も素敵な絵本をご紹介していきます!

by カッキー