松岡 享子さんを偲んで

絵本コーディネーター・色育シニアインストラクターの
カッキーhttp://ameblo.jp/alyssaerikaです。

今回は、先日お亡くなりになられた

松岡 享子さんの絵本を追悼の意味も込めてご紹介したいと思います。

『おふろだいすき』
作:松岡 享子
絵:林 明子
出版社:福音館書店

私の大好きな絵本の1冊でもあります。

ぼく、おふろだいすき。

おふろへはいるときは、いつも、あひるの

プッカをつれていく。

主人公のまこちゃんはお風呂が大好きで、ひとりでおふろにはいります。

相棒のあひるのプッカを連れてはいります。

まこちゃんが身体を洗っていると、

ゆぶねの底から、おおきな亀がういてきます。

続いて、ペンギン・オットセイ・かば、そしてなんとくじらもやってきます。

水辺の動物たちが次々にお風呂にやってくるなんてワクワクしちゃいます・

動物たちが、それぞれ個性的に描かれて登場しています。

お風呂が嫌いなお子さんは意外に多いかと思います。

しかし、まこちゃんのお風呂のようだと

お風呂に入るのが楽しみになりますよね。

おふろの中で繰り広げられる素敵なファンタジーのお話を作られたのは、

とても残念なのですが先日お亡くなりになられた松岡享子さんです。

松岡享子さんは、みなさんご存知の「くまのパディントン」シリーズや、

「うさこちゃん」シリーズなどの翻訳や、

『とこちゃんはどこ』福音館書店

『なぞなぞのすきな女の子』学習研究社など、

たくさんの本や絵本をこの世にうみだされた方です。

この『おふろだいすき』は、松岡享子さんが書かれたファンタジーの世界を、

林明子さんのあたたかい絵が相乗効果となっている傑作絵本と言えるかと思います。

このお話、最後は、

おかあさんがおおきなバスタオルをひろげて、

そこへ、まこちゃんがとびこんでいきます。

ママのバスタオルにくるまれるまこちゃんがほっこりします。

それは、空想の世界から、現実の世界へかえってくる

絵本を読んでいる私たちも、絵本の世界から現実の世界へ送り返してくれているような気がします。

絵本の良さが十二分に楽しめる絵本の1冊になるかと思います。

松岡さんの言葉は、とてもやさしくてあたたかくて、

お風呂もあたたかい場所でぴったりだと思います。

松岡さんの著書では、ほかにも絵本ではありませんが、

『えほんのせかいこどものせかい』日本エディタースクール出版部

『子どもと本』岩波新書

など、私のバイブルとでもいうような、

お子さんへの本の渡しかたのような著書も書かれています。

この絵本『おふろだいすき』をひろげて読んでいたら、我が家の高校生のこどもが

「この絵本、好きだった絵本だ!」と、読み返していました。

高校生になっても思い出して読んでくれるって、素晴らしい絵本の証拠ですよね。

もっとたくさんの松岡さんの作品などで松岡さんの言葉に触れたかっただけに残念ですが、

ご冥福をお祈りいたします。

次回も素敵な絵本をたくさんご紹介しますね。

毎月1日・15日に更新しています。

by カッキー